◆「一体型結晶性サブミクロン球状粒子の作製法」

【ナノテクノロジー・材料】 (2013/11/21公開)
大学院工学研究院 量子理工学部門 プラズマ理工学分野
越崎 直人 教授


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合成が困難だったさまざまな機能性物質の結晶性サブマイクロメートル球状粒子の実現に向けて


 これまでに新たなナノ粒子合成技術の開発を目指して液中レーザーアブレーション法の研究に取り組んできた。この手法は液体中に設置した固体ターゲットにレーザー光を集光照射して、超高温・超高圧状態を短時間生成させ、この状態を利用して化学合成法では得られないナノ粒子を作製しようとする手法である。しかし、この手法は集光したレーザー光を用いたプロセスであることからナノ粒子の生成量が小さく、実用にはあまり利用されてこなかった。今回、液中レーザーアブレーション法よりも弱いレーザー光を用いることで、これまで合成が困難だったさまざまな機能性物質の結晶性サブマイクロメートル球状粒子の合成が可能であることを実証した。

サブマイクロメートル球状粒子の実現手法


 液体中に分散させた原料ナノ粒子(図1左)にパルスレーザー光を照射し粒子だけを1000 ℃以上の高温に加熱・溶融させる。融解した原料が急冷することでサブマイクロメートル球状粒子(図1右)が得られる手法を開発した。従来の液相レーザーアブレーション法によるナノ粒子合成よりも照射するレーザーエネルギーを大幅に低下させることによって、新たなサブマイクロメートル球状粒子作製法が実現した。この技術により、これまで作製が困難であった機能性を持つ酸化物・金属・炭化物などのサブマイクロメートル球状粒子が作製できるようになる。

図1 酸化銅の原料ナノ粒子にパルスレーザー光を照射して得られた球状粒子(右)

今後の期待


 本手法で得られる結晶性サブミクロン球状粒子は従来法では得られなかったものである。酸化チタン、酸化亜鉛、金、銅、鉄、シリコンなどさまざまな物質の球状粒子が作製可能である。応用に関しては、光散乱体、ランダムレーザー、DDSキャリア、潤滑剤など広範な分野のさまざまな応用が提案されている。

研究室ホームページ


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Update 2016-12-14
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