◆生体模倣的多管構造を持つコラーゲンゲルの調製方法

【ライフサイエンス】 (2014/08/13公開)
大学院先端生命科学研究院 先端融合科学研究部門 
組織構築科学
古澤 和也 助教

生体模倣的な巨大再生組織構築のための新規細胞足場素材


 細胞培養によって丸ごとの生体組織や臓器を構築することが、組織工学分野の目標の一つです。この目標を達成するために、生体組織や臓器の複雑な階層構造を再現することや、巨大な再生組織を構築する技術を確立することが必要です。本技術シーズでは、複雑な階層構造を再現しつつ、巨大な再生組織を構築することを可能とする細胞足場素材を提供することを目的とします。
コラーゲン水溶液をリン酸緩衝液中に透析すると図1のような多管構造を持つコラーゲンゲルを調製することができます。このコラーゲンゲルを用いることで、生体模倣的な血管網を持つ再生組織を構築することが可能です。
この技術シーズの従来技術に対する優位性は、特別な技術・素材そして装置を用いることなく、生体模倣的な多管構造を持つコラーゲンゲルを提供することができることにあります。

応用例


 既に、骨組織、血管網、腎組織、そして肝組織の構築を目的とした予備実験が進められています。本技術シーズを用いた骨組織の構築についてはACS Applied Materials & Interfaces 2013, 5, 5937-5946に報告済みです。

産業界へのアピールポイント


 本技術で提供されるコラーゲンゲルを用いれば生体模倣的な血管網を構築することができます。生体模倣的な血管網は、巨大再生組織の構築システムの開発に応用可能であるだけでなく、生体内の血液の流れや薬剤などの生体内動態を調べるための生体模倣的測定システムにも利用できます。また、このコラーゲンゲルの自動製造システムも研究中です。

研究室ホームページ


 http://altair.sci.hokudai.ac.jp/g1/
Update 2016-12-13
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