◆土壌中の環境放射性核種

【環境】 (2015/01/22公開)
大学院工学研究院量子理工学部門
藤吉 亮子 准教授


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土壌ラドンは何を語るか


 喫煙についで高い肺がんの原因としてラドンは欧米諸国において最も注目されている放射性核種である。ラドンによる健康被害を低減するため、EU諸国ではヨーロッバ全体として統一性のあるラドン測定法の確立およびマッピングの努力がなされている。一方、日本、特に北海道において土壌ラドンの測定はこれまでほとんど行われておらず、また注目もされていない。本研究では、人為的介入の比較的少ない森林域においてラドン(および他の土壌空気成分)のモニタリングを行い、放射能レベルおよびその変動性に関する基礎データを取得するとともに、ラドンを自然のラジオトレーサーとして利用することにより、地表面下の環境変化を解明することを目的としている。特に、冬季積雪期におけるラドンの挙動を明らかにし、これまでなかった北国における環境パラメータの確立を目指す。


図1 北大構内半原生林における土壌ラドン(地温)の時系列変化 (2011年7月1日~10月19日)

応用例


 北海道における土壌ラドンマッピングを完成。気密性の高い北海道の住宅について放射性気体ラドンへの安全性を評価:これからの住宅建築、特に地表面下の取り扱いに関して提言を行う。

産業界へのアピールポイント


 土壌空気のラドン放射能濃度は、親核種である土壌中のラジウム含量のみならず、多くのパラメータ(地質・地形・気象・土壌)に影響される。特に、冬季において気密性の高い住環境を有する北海道において、ラドンレベルの上昇する可能性も否定できない。地下空間に融雪水用のプールを設置することによりラドンの遮へいを行うとともに、非常用飲用水の確保を可能とする住宅設計法を提案できればよいと考えている。

研究室ホームページ


http://labs.eng.hokudai.ac.jp/labo/qsre/QSciEngjp
Update 2016-12-13
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