◆表面性状に基づく鉄筋コンクリート造の維持管理技術

【その他】社会基盤 (2015/02/19公開)
大学院工学研究院 空間性能システム部門
長谷川 拓哉 准教授

コンクリートの劣化状態を表面性状から非破壊、もしくは最低限の破壊で把握する手法


既存鉄筋コンクリート構造物の維持管理技術、特に凍害劣化に関して、コンクリートの劣化状態を表面性状から非破壊または最低限の破壊で把握する新しい手法として、銀紙光沢度法(対象:スケーリング量)、染色明度差法(対象:ひび割れ本数)を提案する。

研究の内容


本研究の目的は、既存鉄筋コンクリート構造物の維持管理技術、特に寒冷地に特有な凍害劣化(写真1に事例を示す)に関して、コンクリートの劣化状態を表面性状から非破壊、もしくは最低限の破壊で把握する手法の開発にある。具体的には次の2つの手法について検討・提案した。

  1) 銀紙光沢度法(コンクリートのスケーリング量の把握:図1参照)
  2) 染色明度差法(微細なひび割れ本数の把握:図2参照)

これまでスケーリング量の評価は、目視による定性的な評価などしかなかった。1)の方法によれば、ごく簡便に定量的なスケーリングの把握が可能となる。また、これまで凍害による微細ひび割れの測定は、顕微鏡観察によっており、極めて時間と労力のかかる方法しかなかった。2)の方法によれば、ごく簡便にひび割れ本数の把握が可能となる。


写真1 凍害の事例


図1 質量減少量(スケーリング量)と光沢度の関係


図2 明度差とひび割れ本数の関係

応用例


 鉄筋コンクリート構造物の調査・診断において、これらの手法を取り入れることで、構造物の現状把握および将来予測を可能とする維持管理システムの構築などが考えられる。

産業界へのアピールポイント


 鉄筋コンクリート構造物の調査・診断を業務とする企業・団体において、本手法を用いることで、劣化状況の定量的な把握が可能となり、より正確な将来予測に結びつけられると考えられる。共同研究について、本手法の精度向上に向けた取り組み(実構造物等のデータの蓄積等)が考えられる。

研究室ホームページ


大学院工学研究院 空間性能システム部門
空間システム分野 建築材料学研究室
http://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/sanko/index.htm



※お問い合わせは 北海道大学 産学・地域協働推進機構ワンストップ窓口まで

Update 2017-07-05
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