シーズ技術紹介

【ライフサイエンス】 (2016/03/09公開)

非翻訳領域配列の導入によるタンパク質翻訳効率改変

大学院歯学研究院
安田 元昭 准教授

北海道大学研究シーズ集webサイトオープンのお知らせ

かねてより準備を進めておりました北海道大学研究シーズ集webサイトをオープンいたしました。

本研究者の研究シーズはこちらです↓↓

https://seeds.mcip.hokudai.ac.jp/jp/view/125/
ご利用者様・サイト訪問者様により使いやすく、質の良い情報を発信していけるよう、更新をしてまいります。北海道大学研究シーズ集webサイトをよろしくお願いいたします。





ウイルスを模倣することによって、組み換えタンパク質の発現効率を3 ケタ増減させる


細胞1 個当たりのタンパク質発現効率を現在の100 倍に上げることにより、CHO 細胞などを用いた組み換えタンパク質作製効率飛躍的に上昇させ、遺伝子工学技術にパラダイムシフトをもたらすことを目的としています。

研究の内容


ヒトアデノウイルスは古くから遺伝子導入に利用され、安全性が確認されたウイルスベクター系の代表例ですが、野生型アデノウイルスは感染時に宿主のタンパク質発現をシャットダウンし、自己の後期タンパク質を優先的かつ爆発的に発現するというすぐれた性質についてはあまり注目を集めていません。

しかし、アデノウイルス自体には病原性があり組み換えタンパク質精製系にウイルス粒子を使用するのは安全性の面で大きな問題が残ります。

そこで、ウイルス遺伝子中のリーダー配列を最適化し組み換えタンパク質の上流に非翻訳領域配列として組み込むことにより、ウイルスの翻訳系を模倣して、既存の発現ベクターからの翻訳効率を100 倍以上にすることを目指しています。

逆に終止コドン下流非翻訳領域を改変し発現量を数十分の一にすることも可能です。

応用例


  • 大腸菌や昆虫細胞では発現が困難な組み換えタンパク質の大量発現
  • 組み換えタンパク質発現量の適正化により、安定かつ高率なiPS 細胞樹立
  • mRNA 注入実験への応用(mRNA の非翻訳領域に特異的配列を導入)


産業界へのアピールポイント


プロモーターの改良ではなく、転写されたmRNA の非翻訳領域に特異的な配列を導入することによりタンパク質の発現効率を三桁上げる(あるいは下げる)ことを目的としている点が本研究の独創的な点です。細胞内発現に強弱をつけることによりこれまで樹立効率が低かった哺乳動物の組み換え細胞も容易に作成することも可能となります。

研究室ホームページ


大学院歯学研究院 口腔分子微生物学教室
http://www.den.hokudai.ac.jp/saikin/index.html



※お問い合わせは 北海道大学 産学・地域協働推進機構ワンストップ窓口まで

Update 2018-04-17
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