シーズ技術紹介

【その他】 (2016/03/09公開)

北極圏の“地殻変動”をリモートセンシング

大学院理学研究院 地球惑星科学部門
古屋 正人 教授

北海道大学研究シーズ集webサイトオープンのお知らせ

かねてより準備を進めておりました北海道大学研究シーズ集webサイトをオープンいたしました。

本研究者の研究シーズはこちらです↓↓

https://seeds.mcip.hokudai.ac.jp/jp/view/269/
ご利用者様・サイト訪問者様により使いやすく、質の良い情報を発信していけるよう、更新をしてまいります。北海道大学研究シーズ集webサイトをよろしくお願いいたします。





永久凍土融解に伴う地表沈降の検出


人工衛星「だいち」に搭載の合成開口レーダー(SAR)で得られるデータから、2cm/ 年程度で進行する地表変形を画像として検出できる。従来は地震や火山活動に伴う地表変形が主なターゲットだったが、地震火山とは無縁の北極圏の永久凍土地帯でも局所的な地殻変動が検出され始めた。

研究の内容


地震や火山活動の研究では、地表のわずかな動きを捉えて、そのデータを元に地球内部の状態を推定するアプローチがあります。この「動き」は地殻変動とよばれ、現在でもそのデータの高精度化と高品質化にむけた努力が続けられています。

従来は地上測量技術が応用されてきましたが、近年は衛星SAR の位相データに基づくInterferometric SAR(InSAR、SAR 干渉法)により遠隔地や海外の地殻変動も検出できるようになり、観測機器の地上設置そのものが困難な地域では圧倒的な威力を発揮しています。

北極圏はごく一部地域を除いて地震火山活動は低調ですが、下の図が示すように西シベリアでも明らかな「地殻変動」が検出されています。

これは「サーモカルスト」とよばれる北極圏に多く見られる地形の周囲に見られることから、永久凍土の融解に伴う地表の沈降を捉えているものと考えられます。

従来ほとんど手付かずだったサーモカルスト地形の形成過程の研究が緒に就いたところで、温暖化の影響の評価は今後の重要な課題です。

応用例


  • 地すべり地域の監視
  • 温暖化の北極圏への影響調査
  • 地下流体の監視


自治体/産業界へのアピールポイント


シベリア平原には永久凍土が広範囲に分布していますが、広すぎて詳細な動態調査を地上観測だけで行うのは困難です。有意義な陸上観測地点の選定のためにもInSAR によってシベリア平原全域の「地殻変動マッピング」は重要です。

そのためにも大量の衛星データが容易に入手できることを期待します。

研究室ホームページ


大学院理学研究院 地球惑星科学部門 
地球惑星ダイナミクス分野 宇宙測地学研究室
http://www.sci.hokudai.ac.jp/grp/geodesy/top/


※お問い合わせは 北海道大学 産学・地域協働推進機構ワンストップ窓口まで

Update 2018-04-17
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