第3回食科学プラットフォームセミナー


これまでに開催した食科学プラットフォームセミナーは、食に関する「生産」や「保存・輸送」という切り口から、最先端の研究や技術開発について取り上げて来ました。
今回は視点を変えて、「食と健康」にスポットを当てて開催しました。









日時|平成29年7月14日(金)15時~17時20分 (開場14時30分)
会場|北海道大学農学部 総合研究棟多目的室(W109)
主催|北海道大学 産学・地域協働推進機構 大学力強化推進本部 食科学プラットフォーム

当日の内容

講演


15時10分-16時10分
「消化管に働きかけて血糖上昇を抑制する食品ペプチド」
 北海道大学大学院農学研究院 食品栄養学研究室 講師 比良 徹

16時10分-17時10分
「食情報を脳に伝達して食欲・糖代謝を調節する求心性迷走神経:
食品による迷走神経活性化が過食・肥満治療に有効か?」
自治医科大学医学部 生理学講座 統合生理学部門 講師  岩﨑 有作氏


今回、「食欲・血糖調節機能研究の最前線と機能性食品開発」と題して、食科学プラットフォームセミナーはじめての、「食と健康」のセミナーを開催しました。
その概要について簡単にご紹介致します。

講演1


「消化管に働きかけて血糖上昇を抑制する食品ペプチド」
北海道大学大学院農学研究院 食品栄養学研究室 講師 比良 徹 先生


・CaSR(カルシウム感知受容体)は胃から十二指腸にグルコースが出ていくのを遅らせる作用を持ち、血糖値の上昇を抑制する。
・GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)はインスリンの分泌を促進することにより、血糖上昇を抑制する。
・DPP-Ⅳ(ジペプチジルペプチダーゼ)はGLP-1を分解する酵素であり、これを阻害することにより血糖上昇を抑制する。
・すでにこの分野の医薬品も開発されているが、食品中のタンパク質を消化酵素で分解した食品ペプチドでも同様の効果があることを見いだした。
・今後、健康食品としての開発も大いに期待される。


講演2


「食情報を脳に伝達して食欲・糖代謝を調節する求心性迷走神経:食品による迷走神経活性化が過食・肥満治療に有効か?」
自治医科大学医学部生理学講座 統合生理学部門講師 岩﨑 有作 先生




・GLP-1の研究から、GLP-1が求心性迷走神経を直接刺激していることを見いだした。
・希少糖として知られるアルロース(別名プシコース)はGLP-1分泌を持続的に促進する。
・アルロースを投与することにより、非活動時間帯(ネズミでは昼間)の摂食回数および量を減らせることが判明。
・アルロースは血糖調節のみならず、過食による肥満も防止できるかどうか、今後のヒトでの研究成果が期待される。

その日の夜、お二人の先生を囲んで、若手(自称)研究者の懇親会を開催しました。ビールとワインを飲みながら、夜遅くまで、「食と健康」研究の将来を語り合いました。そのときのお二人の目の輝きを忘れることができません。そう感じたのは私だけではなかったのでは・・・
こんな機会をもっともっと作りたい。(文|木曽・写真|城野)



会場の様子

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