知的財産

北大短角牛

北大短角牛とは?

北海道大学札幌キャンパスから150キロ離れた新ひだか町にある静内研究牧場は、旧宮内庁新冠御料牧場の跡地に位置しています。昭和25年、大蔵省から農林省新冠種畜牧場より林木馬役80頭および林間放牧地の所管換を受け、農学部日高実験牧場として発足しました。現在、森林330ha、草地130haを含む470haの土地に、肉用牛約150頭(日本短角種)、馬約100頭(北海道和種馬、乗用馬)を飼養し、国立大学の牧場としては最大の規模を持っています。北大短角牛は、この静内研究牧場で育てられた牛です。

希少な和牛・日本短角種

この牧場で飼育されている主なウシの品種は「日本短角種」という和牛です。和牛といえば黒毛和牛が思い浮かべる方が多いかもしれません。実は和牛とは、黒毛和種、褐毛和種、無角和種、日本短角種の4品種と、それらの交雑種のことを指します。現在国内で飼育されている和牛の90%以上は黒毛和種ですので、静内研究牧場で飼育している日本短角種はとても希少な品種です。
そんな日本短角種の最大の特徴は粗飼料の利用性に富むことです。

『持続可能な畜産業』を目指して:飼料にこだわる

日本短角種は、粗飼料の利用性に富み、放牧適正も高く、粗放な放牧でも野草を採食する能力が優れているとされています。

粗飼料とは畜産用語で、草類、青刈り飼料作物、わら類などを指し、そこから調製した乾草やサイレージ(発酵飼料)など貯蔵飼料も含む、繊維成分が多い飼料のことです。対語として、繊維が少なくでんぷんやタンパク質など栄養濃度の高い飼料を濃厚飼料と呼び、穀実類、油粕類、ぬか類などがあります。 放牧に出せない冬季及び肥育時は牧場内で自給した乾牧草ととうもろこしサイレージ主体で飼養し、穀物飼料も北海道産の規格外小麦やフスマを与えています。濃厚飼料の量も、我が国で肉用牛に与えられている一般的な量の1/4~1/5程度にまで減らしています。

『持続可能な畜産業』を目指して:土地利用型の家畜生産システム

静内研究牧場ではその土地を活かした放牧による、家畜生産システムに関する教育研究を行っています。肉牛は、夏季は傾斜のある牧草地で終日放牧を行い、牧草を食べています。光合成によって太陽エネルギーから有機物を作り出した植物を草食家畜が食べて成長し、糞尿は放牧地あるいは堆肥として採草地や飼料畑に還元。 牧場外部から持ち込む化学肥料や購入飼料を極力少なくした物質循環を第一に考え、ウシの健康にも配慮した持続可能な家畜生産システムを目指しています。

『持続可能な畜産業』を目指して:肉牛の多様性

穀物飼料を多く与える黒毛和種の肥育方法は、日本人が編み出した、日本人の嗜好によく合う高級霜降り牛肉を生産するための、飼養技術です。
一方、高級な霜降り黒毛和牛とは対極にある牛肉として、脂肪の少ない赤身のお肉があります。草でウシを飼えば、穀物で飼う場合に比べて成長させるのに時間がかかります。生の牧草を食べると脂肪の色が黄色くなり、日本の和牛の規格では格付けが下がります。放牧地で運動すると肉は硬くなりますし、こうした飼い方ではもちろん霜降りなどほとんど入りません。しかし、ヒトが直接食べることのできるトウモロコシや大豆といった穀物はヒトが食べ、ヒトが食べても養分になり難い草をウシに食べてもらい、ヒトが食べることのできる肉や乳に変えてもらう。ウシ本来のあり方で飼育された脂肪の少ない赤身の牛肉を、日本の和牛の一つに提案します。

北海道大学が伝えること

ウシが持つこの素晴らしい能力を,最大限に発揮させることができる飼い方を追求することが、静内研究牧場の大きなテーマの一つです。
「北大短角牛」を食べることで、畜産と環境について消費者が考えるきっかけになって欲しいと考えています。

北大短角牛を使用した商品

北大短角牛を使用した商品は、今後も増える予定です。

商品に関するお問い合わせ

わっかテーブル
北海道大学 産学・地域協働推進機構 産学連携推進本部
TEL:011-706-9561 FAX:011-706-9550
お問い合わせフォーム