商標・ブランド事例（北大ラズベリー）| 北海道大学産学・地域協働推進機構

北大ラズベリー®

北大ラズベリー®とは？

豊かな香りと酸味、見た目にも可愛らしいラズベリー。ケーキやチョコレート菓子、料理のソースなどにも使われ、口にすることも多いのではないでしょうか？ところが、約９９％が輸入品で、国産のラズベリーは１％以下と非常に少ないのが実態です。

星野研究室では、農家の高齢化に伴い、高齢者でも手入れや収穫を安全かつ容易に行うことが可能で、付加価値のある小果樹の育成研究に力を入れてきました。一般的に海外産のラズベリーは、高温多湿な日本の気候では病気にかかりやすく、また背丈も大きく成長するため、育てにくいという問題がありました。そこで、星野研究室では北海道に自生する野生の「キイチゴ」と海外産の「ラズベリー」を掛け合わせることで、北海道で育てやすく、かつ、風味の良いラズベリーを開発しました。

北海道に自生するキイチゴ（クマイチゴ、エビガライチゴ、ウラジロエゾイチゴ、クロミキイチゴ）と、ラズベリーの栽培品種（果樹園等での栽培用に育種されたキイチゴ）14系統を交配し、100系統以上を作出しました。その中から4つの優良な系統を「北大ラズベリー®」として活用を進めています。

余市町の新たな地域資源を目指して

北海道大学北方生物圏フィールド科学センターおよび農学研究院は、余市町と2009年から連携協定を締結しており、農学関連技術の発展や、地域の持続的発展のための交流を行ってきました。星野研究室で生み出された新たなラズベリーについても、余市町と生産者と北海道大学で「余市ベリー研究会」を発足し、農家さんの協力をえて実際に栽培を行って頂きました。現在は2軒の農家さんで栽培を行っております。