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産地直送 北大ブランド通信vol.12~北大ブランド商品をSDGsの観点から~

2022.07.19
産地直送 ブランド通信は定期的に北大ブランドについて発信いたします。
今月は、北大ブランド商品をSDGsの観点から紹介いたします。
7/8(金)-7/10(日)、北海道庁前の札幌市北3条広場(アカプラ)で行われた、HBC赤レンガプレミアムフェストのSDGsゾーンにて、北海道大学がSDGsに資する北大ブランド商品についてパネル展示、および即売会を行いました。
〇北大短角牛
 
新ひだか町にある静内研究牧場の起伏に富んだ広大な放牧地で育つ日本短角種は、放牧に適した品種で、牧草やサイレージ(飼料作物をサイロなどで発酵したもの)だけで肥育しやすい特徴があります。
静内研究牧場では、夏の間は、完全放牧を行っており、牧草を食べて、糞尿はそのまま草地肥料へと還元されます。冬の間は、放牧が出来ないため牛舎の中で飼育されますが、餌は牧場内で取れた干草やトウモロコシのサイレージで賄われ、糞尿は飼料畑の肥料として利用しています。
牧場外部からの持ち込みを極力抑制し、牛の健康にも配慮した持続可能な土地利用型畜産システムです。
草を食べて育つ肉牛の脂は少し黄色みがかるのですが、北大短角牛をリピートされるお客様からは、「この脂に甘味があって美味しかった!」とご好評の声を頂いております。
〇北大牛乳
 
 
札幌キャンパス内にある研究農場で飼育されるホルスタインは、前身札幌農学校の時代、クラーク博士が持ち込んだ牛の血統を継いでいます。
放牧による適度な運動と、牧草を中心に飼育される乳牛は、一般的な牛舎で穀物などの濃厚飼料(でんぷんやタンパク質など栄養濃度の高い飼料)を食べて育つ乳牛よりも寿命が長いと言われています。穀物を多く食べる牛は胃を悪くしてしまい、乳が採れる期間は2年ほどになりますが、北海道大学では多少乳量が落ちても5年ほど絞ることが可能です。
放牧時の糞尿は、そのまま肥料にしますが、冬季の牛舎にいる期間は、バイオマス発電に利用され、残った消化液は牧草の肥料として利用することで、持続可能な酪農生産システムを実現しています。
季節によって風味が変化する北大牛乳、夏は爽やかな牧草の香りが楽しめます。
〇まるごと道産素材
 
大学院農学研究院坂爪研究室が提言する「地産地消延長型マーケティング」に基づいて開発された漬物です。「地産地消延長型マーケティング」とは地元産原料を利用して最終製品まで加工を行い、地元北海道民への販売を通じて支持を獲得し、 そのブランド力をもって、北海道外へも販売を拡大するマーケティング戦略です。
道内の素材にこだわるため、通年での生産が難しい商品もありますが、臨機応変に材料を変えることで対応しています。漬物に使用されている白菜は自社製品のキムチを製造する際、キムチには適さない外皮を活用しています。
販売店舗では、漬物をまとめ買いをする方の姿も見られました。
聞くと、「美味しかったので自分用と、内地(北海道の方言で本州のこと)に住む北大卒業生の息子へ送る」と、すでに地元のお母さんからの支持を獲得していました。
(記事は2022年7月の情報です)
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